鮎やな新世紀10月1日オープン
延岡市の秋の風物詩である「鮎やな」。延岡観光の柱の一つでもある「鮎やな」が今年、大きく変わろうとしています。やなは、昔の架設方式を再現しスケールアップします。
そして何より、やな離れの主因となっていた、やな場(食事処)の雰囲気・サービス、鮎料理一辺倒だった料理内容を一新します。
江戸時代から300年以上も続く伝統を守りながらも、来訪者のニーズに敏感に対応でき、名実ともに観光の柱となりえる新しい「鮎やな」が誕生するのです。
温故知新というより、〝鮎やな新世紀〟の到来と言い切っちゃいましょう。
「延岡水郷やな」10月1日オープン
今年は、上流の北方町川水流に「川水流やな」、下流の大貫町に「延岡水郷やな」という2カ所のやなが架かります。オープンは例年と同じ10月1日(川水流の食事処は9月中に営業開始)で、12月5日まで開設されます。
2年ぶりの再開となる「延岡水郷やな」は、やなの架設を延岡観光協会が行います。食事処は2棟でき、1棟は国技館(春日町)が「延岡水郷やな・国技館」として、もう1棟は観光協会直営の「香処 鮎乃茶屋」となります。
では、何がどう新しくなるのでしょうか。詳しくは別項の通りですが、夜間は食事処からはライトアップしたやなが見え、天気のいい日には屋外でも食事ができるようになります。どうです、早く出かけたくなったでしょう。新しくなった「延岡水郷やな」のオープンはもうすぐです。
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「延岡水郷やな」架設までの流れ
「鮎やな」は、成長した鮎が西風が吹くころになると産卵のために川を下る習性を利用し、川をせき止め、落て簀(す)を設けた中央部分に鮎を誘い込む伝統漁法です。しかし近年、五ケ瀬川水系の鮎資源の減少に伴い、やな漁の漁獲も年々減少の一途をたどってきました。
平成18年までは上流から川水流、岡元、延岡水郷と五ケ瀬川水系に3カ所架かっていたやなが、19年には川水流、延岡水郷の2カ所に減り、昨年はついに川水流1カ所のみになってしまいました。
そうです。巨大な紅白の煙突のすぐ近くにやながあるという、工都と恵まれた自然が共存する延岡ならではの風景が見られなくなってしまったのです。
これは一大事でした。早速、観光協会の呼びかけで、行政や民間団体、内水面漁協の代表らが集められ「これからの鮎やなを考える会」が設立され、対策が協議されました。
そして、伝統やなを保存するための憲章策定と「伝統鮎やな保存会」の設立、やな架設業者(保存会加入が条件)に対する架設費補助などが決まったのです。
その中では、やなで提供される食事内容なども大きく見直すことが求められました。そのため市街地に近い「延岡水郷やな」については、観光協会がやなを架設し、食事処となる「やな場」も整備。やな場の営業は、市内の複数の飲食業者にお任せすることになりました。
ただ、3社を想定した業者選びは最後まで困難を極めました。やな場の運営には、台風など自然災害による被害など様々なリスクがあるからです。結局、初年度の今年は国技館と観光協会直営による2棟で運営していくことになりました。
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養殖と天然 どっちがうまい?
地元の延岡市内では根強い「天然」神話がありますが、最近は養殖技術の進歩や業者の努力もあり、「養殖の方がうまい」という声が多いのも事実です。サイズも養殖の方が揃っています。
もともと高級食材の鮎は、内水面で養殖される魚種としてはウナギに次ぐ生産高があるといわれます。川の様相の変化で、ここ数年は縄張りを持たず、群れたま ま十分な餌を得られずに一生を終える鮎が増えてきたのに対し、栄養に配慮した餌を与えられ、安定した環境でスクスクと育った養殖鮎の方が、タンパク、ビタ ミンなどの栄養値は格段に高いのです。
市内のいくつかの養殖業者は、地元の海で育った海産稚鮎のみを使用し、養殖に使う水もミネラル豊富な伏流水を使用しています。また“香魚”と呼ばれる鮎独特の匂いを出すために、餌に工夫を加えています。
鮎にストレスをかけないため養殖池の面積当たりの飼育匹数を少なくしたり、出荷時にいったん自然の川の中で泳がせるなど、天然に近い環境で飼育している業者もいます。
各やなでは、天然と養殖の違いをハッキリ表示し、価格にも差(天然鮎が高い)をつけます。どちらの鮎があなたは好みでしょうか。自分の目、舌でその違いをじっくり味わってください。
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