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2010年4月24日
(おすすめスポット)見頃迎えた遠見場山のミツバツツジ GWは延岡市の離島・島野浦へ
ミツバツツジが見頃を迎えた延岡市の島野浦遠見場山
ミツバツツジが見頃を迎えた延岡市の島野浦遠見場山

 

 延岡市の離島、島野浦の遠見場山(とんばやま、標高186メートル)で、ミツバツツジが見頃を迎えている。4月29日にミツバツツジと33カ所の観音像を巡る「ツツジ巡りツアー」が開かれるのを前に4月23日、島野浦を訪ねた。

島野浦神社 

島野浦神社の裏手にある登山口には手作りの杖が準備してある

島野浦神社の裏手にある登山口には手作りの杖が準備してある

 遠見場山には、尾根伝いに遊歩道があり、石造りの観音像が33カ所に安置されている。天保12年(1841年)に紀伊半島の西国33カ所を模して島野浦霊場として造られたもので、それぞれ本尊のあるお寺と寄進者の名前が刻まれている。

登山道から島野浦漁港を望む

登山道から島野浦漁港を望む

遊歩道沿いで咲き誇るミツバツツジ

遊歩道沿いで咲き誇るミツバツツジ

 毎年旧暦の1月24日には、島民がこぞってごちそうを持ち寄り、遠見場山まつりが開かれる。その観音巡りの道には数百本のミツバツツジが植えられており、4月中下旬から5月にかけて鮮やかなピンク色の花を咲かせ、訪れる人たちの目を楽しませている。

分岐点にある観音像7番

分岐点にある観音像7番

7番観音像から頂上への道はピンクのトンネルに

7番観音像から頂上への道はピンクのトンネルに

img_1438 島へは浦城港から高速艇に乗り、約10分。観音像は1番が神社の鳥居横にあり、民宿・谷宗横の道を北に入り漁業海岸無線局から尾根伝いの遊歩道に沿って順序よく並んでいるが、今回は神社裏の道をひたすらまっすぐ登るルートを選んだ。

 
 急な登り坂を登りながら、途中途中の開けた場所で後ろを振り返ると、眼下に島野浦漁港の全容が迫る。対岸の阿蘇や熊野江、須美江、浦城はもとより、はるか南方には門川町沖のびろう島も望める絶景に、荒くなりかけた息も次第に静まっていく。

遠見場山頂上にある11番の観音像

遠見場山頂上にある11番の観音像

 

遠見場山山頂にある灯台からの眺めは最高なのだが……

遠見場山山頂にある灯台からの眺めは最高なのだが……

 15分ほどで7番の観音像にたどりつく。ここが無線局側からの道との合流点で、まっすぐ北東に進めば、野坂の浜方面に行くことができるという。付近のミツバツツジはほぼ満開状態。ピンクの花越しに見る日豊海岸はやはり素晴らしい。

山頂の灯台から見える360度のパノラマ。近くに高島、遠くは深島を望む

山頂の灯台から見える360度のパノラマ。近くに高島、遠くは深島を望む

山頂から見たライオン岩(五丈バエ)と巨大ケーソン

山頂から見たライオン岩(五丈バエ)と巨大ケーソン

 遠見場山を中心に島内を巡る遊歩道は、島浦町漁協の組合長に就任した岩田末幸さんらが中心となり整備を進めているため、とても歩きやすい。ビューポイントとなりそうな場所は、きれいにヤブが払われ、時折見える海に心が癒される。

 
 四つ角を右折し、灯台のある山頂を目指す。少し緩やかな登りになった遊歩道の両側には、ピンクの花をびっしりと付けたミツバツツジが群生し、まるで花で飾られたトンネルの中を歩いているような気分だ。頂上が近づくにつれ、つぼみの割合が大きくなっていく。4月29日のツツジ巡りツアーのために、満開になるのを我慢しているみたいだった。

16番観音像の近くには木に掛けられたはしごがある。遊び心をくすぐる仕掛けが満載

16番観音像の近くには木に掛けられたはしごがある。遊び心をくすぐる仕掛けが満載

オオスリバチサンゴがある野坂の浜を望む。手前の湿地帯はかつて水田だった名残

オオスリバチサンゴがある野坂の浜を望む。手前の湿地帯はかつて水田だった名残

 頂上にある白亜の灯台に到着。灯台のてっぺんに登ることもできたが、高所恐怖症のため施設の屋根の上まででこらえてあげた。この灯台からの眺めがまた絶景。360度のパノラマが広がり、天気のいい日には「四国が見える」という。

 
 汗がひかないうちに、さらに歩を進める。目指すは、海蝕洞・鼻熊(千貫目)の北側にある中山崖の上、波越展望台だ。途中の開けた場所からは日井の浜とその沖にある、メキシコ女王の黄金伝説の地・沖の小島が真下に見える。手前の16番観音像の横の木には木製はしごが掛けてあり、日本一のオオスリバチサンゴの群生がある野坂の浜や、かつて水田地帯だった場所を眼下に見ることができる。

日井の浜(手前)とメキシコ女王伝説が残る沖の小島(奥)

日井の浜(手前)とメキシコ女王伝説が残る沖の小島(奥)

 
 波越展望台に到着。登り初めて約1時間。トレッキングにはちょうどいい距離だ。ここは海から見ると、70メートル以上はある思われる切り立った崖の上にある展望台で、安全のために張ってあるロープ越しに下を見るだけでも足がすくむ。昔何回か上礁したことがあるチギレやサクラバエ、大平バエなどの釣りのポイントが、航空写真のようにつぶさに観察できるが、怖くて長く凝視できないのが残念。

波越展望台(中山崖)からの絶景

波越展望台(中山崖)からの絶景

断崖に立つと足がすくむ

断崖に立つと足がすくむ

 帰りは、15番観音像と16番観音像の間の分かれ道を、日井の浜や宇治漁港方面に下ることに。宇治漁港にある「あげみ工房しまのうら」に頼んでおいた昼飯を食べるためだ。

 
 山登りで一番気を遣うのが、下山の時。ここの道も以外に急で、足を踏み外さないように慎重に歩を進める。途中、日井の浜との分岐点に到着。「日井の浜にも行ってみたいね」と言いながらも、足はかってに弁当の待つ宇治漁港方面を向いていた。“腹が減っては戦はできぬ”である。

 
 神社を出発してから約1時間半。あげみ工房で、島浦町漁協がここ数年栽培に取り組む海藻・アカモクを使ったアカモク飯を中心にした弁当をいただく。1時間半とは言え、アップダウンの中を歩き通した体には、まず栄養補給が第一だ。

「あげみ工房しまのうら」の弁当。温かいアカモクご飯が絶品。えー、これで500円は安い

「あげみ工房しまのうら」の弁当。温かいアカモクご飯が絶品。えー、これで500円は安い

 魚のすり身が入ったコロッケ、地取れのアジやイワシ、シイラの身で作ったあげみ入りの煮しめはもとより、炊きたてのアカモク飯のうまいこと。

 
 アカモクには、コレステロールを下げ、血圧の上昇を抑えるなどの効果があるといわれる「フコイダン」がメカブの3-5倍含まれ、悪玉コレステロールの活動を抑えるポリフェノールなどもふんだんに含まれているとか。大師祭期間中は、ジャスコ延岡店で代表の濱田真由美さんが販売していたので、食べた方も多いだろう。冷えたあげみも十分においしいが、揚げたては10倍うまい。

 
 弁当、あげみの注文は「あげみ工房しまのうら」(電話0982・43・1287、濱田代表携帯090・7536・7366)へ。

 
 磯釣りのメッカ、漁業基地など海側の印象が強い島野浦。確かに野坂の浜のオオスリバチサンゴや、沖の小島周辺のエダサンゴとテーブルサンゴなど見所は枚挙にいとまがない。ただ、今回訪ねた遠見場山は、33カ所の観音像巡り、ミツバツツジの群生、灯台からの大パノラマ、波越展望台からの絶景など、トレッキングコースとしても魅力満載だ。

 
 ミツバツツジは、もうしばらくは見ごろが続く。今年のゴールデンウイークは、気軽に離島気分が味わえ、大自然にも触れられる「島野浦散策」がお勧めだ。

 
 島野浦へは浦城港から高速艇とフェリーがあり、高速艇が片道450円(子供230円)、フェリーが片道400円(同200円)。団体割引もある。高速艇は離島センター前発着、フェリーは宇治港発着なので、訪ねるコース、ルートに応じて使い分けるのが賢明。詳しくは日豊汽船(電話43・0102)へ。

島野浦神社




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