延岡市都市景観賞と都市景観絵画コンクールの入賞作
平成21年度都市景観賞と都市景観絵画コンクールの優秀作品を紹介します。
都市景観賞は優れた都市景観を平成9年度から毎年表彰していて、前回までに33件が受賞しています。今回は13件の応募があり、審査の結果、4件が選ばれ、累計受賞数は37件になりました。
また、身近な地元の風景に親しんでもらおうと開いている都市景観絵画コンクールには349点(小学生以下305点、中学生以上44点)の応募があり、9人の作品が優秀賞に選ばれました。
第13回延岡市都市景観賞
最優秀賞 黒瀬病院・昭和苑・黒瀬邸
部門 美しい景観をつくりま賞
所在地 構口町2丁目
(講評)
黒瀬病院・昭和苑・黒瀬邸は、小高い山に囲まれた構口地区の一角を占め立地しています。大正時代にこの地区に開業されて以来、この地域の医療に加え、福祉の拠点としてはもとより、景観形成にも重要な役割を果たしてきたといえます。地区を高台から望むと、入母屋造りの邸宅と老人保健施設昭和苑の瓦屋根が連なり、地区景観の基調をなし、それが周辺と相互に協調し合いながら広がり、構口地区全体が景観的に好ましいまとまりをみせている点が素晴らしいです。景観的に進展を見せたのは、ここ10年間の病院の拡充、老人保健施設の増設、自邸の改築など一連の整備の進め方によるところが大きく、そのコンセプトの柱になったのが、築70年を経た入母屋造りの住宅でありました。地域の人たちがなじんできた記憶に残るデザインを継承し、周辺と調和を見出しながら影響し合い、まとまりのある地区景観を共に形成していくことの大切さを教えられます。
優秀賞 森谷観音滝周辺一帯の景観
部門 美しい景観をまもりま賞
所在地 北川町長井青須田
(講評)
森谷観音滝周辺は、北川から分岐する日の谷川の約2キロメートル上流に位置し、シイ、カシ類の常緑広葉樹林に囲まれ、その豊かな緑と観音滝や森谷観音堂が一体化した景観は、この地域にとって貴重な環境景観資源となっています。この場所に観音堂が建立されたのは16世紀後半と言われ、飛石地区の別々の場所にあった二体の御尊像が観音堂に移設されたと伝えられています。以来、地区住民により守られ、一時期途絶えたこともありましたが、近年は、定期的な清掃活動が行われ、今日まで維持されてきています。観音滝は、約20メートルの落差があり、「日向地誌」に「水勢雄壮、草木を震動す」とあるように、水量が豊富です。この滝を含む広葉樹林は宮崎県の緑地保全地域に指定され、遊歩道や東屋が整備され、アプローチしやすくなったと言えます。とは言え、このような長い時を経た樹林と観音滝と由緒ある観音堂からなる環境景観が今日あるのは、地区住民の地道な活動があってこそであり、今後も継承されていくことが望まれます。
優秀賞 上崎ふるさとづくり推進協議会
部門 美しい景観をそだてま賞
所在地 北方町上崎
(講評)
五ケ瀬川沿いを走る国道218号線を市街地から西に向かうと、北方町上崎に架かる鮮やかなブルーの鉄骨アーチの吊り橋「上崎橋」が目に入ります。ここを通ると、このユニークな橋のデザインにひかれ、ちょっと降りて橋を歩いて渡り、川辺をのぞいてみたくなります。その訪れる人たちに向けて楽しい景観づくりをしているのが「上崎ふるさとづくり推進協議会」です。なかでも喜ばれているのが、春に向けて河川敷に菜の花を植え、菜の花の黄色と橋梁のブルーのコントラストが織りなす中で開催されている菜の花まつりで、訪れる人々に喜ばれています。上崎ふるさとづくり推進協議会は、上崎橋の架橋を契機に、地元の上崎地区の若い人たちにより活性化を目的として、平成17年に立ち上げられました。上崎橋は平成19年に完成しました。これを機に、推進協議会が中心となり、地域住民が一体となって、橋のメンテナンスと周辺に菜の花を植え、景観まちづくりに取り組み、組織を継続してきました。今後もこの取り組みが継承され、景観づくりを通して地区の活性化が図られることを期待します。
デン彩」の活動
部門 美しい景観をそだてま賞
所在地 新小路2丁目
(講評)
県立延岡病院の入り口に向かって歩くと、アプローチの壁面沿いにしつらえられた水槽(池)の中に、おしゃれな草花のコンテナが浮かぶかのように配置され、さらに、入口ホール内に並ぶコンテナに連なっていて、心地よい。来院者がここを通ることにより、気持ちが癒され落ち着きを取り戻していくでしょう。
コンテナガーデン彩の活動は、県立延岡病院の要請を受け、平成19年3月から現在まで6年間、継続されてきました。その活動趣旨は、来院者に安心と癒しの心情を持っていただくために、病院の玄関周辺、待合室などに、コンテナをディスプレイし、ガーデンをつくり、管理するというもので、これまでこの求めに立派にこたえてこられました。この取り組みで改めて教えられるのは、小規模でもこまやかな心づかいがなされたデザイン景観の大切さであり、特に、辛く落ち込んだ人々の気持ちを明るくし、支えていくのにふさわしいと言えます。
第13回延岡市都市景観絵画コンクール優秀賞
延岡市立西小学校1年生 黒田光貴
「わたしの好きなむかばき山の風景」
(講評)
むかばき山と真正面に向き合い、しっかりと見据え
てとらえたすばらしいできばえです。
延岡市立東海小学校2年生 竹尾 萌
「わたしの好きなあたご山と大せ橋の見える夏の花
火大会の風景」
(講評)
大瀬橋やあたご山を背景に打ち上げられる花火大会
の情景がよく描かれています。
延岡市立西小学校3年生 岩室心汰
「愛宕山から見た延岡市の風景」
(講評)
川をはさんで広がる街並みとそのなかに立っている
2本の煙突が延岡の街の特徴をよくあらわしていま
す。
延岡市南方小学校4年生 新名理子
「『おぐら』前から見た大瀬川の風景」
(講評)
大瀬橋を下からのぞみ、手前に岸辺や小舟、中に川
面、そして対岸の街並みと遠近感がよくでています
。
延岡市立西小学校5年生 綱島美生
「わたしの好きな大瀬川の風景」
(講評)
延岡の街は川と一緒にとらえることで生き生きとし
てきますね。煙突も街になくてはならないものにな
っていることがよく分かります。
延岡市立南方小学校6年生 甲斐つぐみ
「愛宕町から見た桜並木の風景」
(講評)
延岡の桜の名所になっている西小路通線の桜並木を
メルヘンチックに表現していて、夢がふくらみ、心
が温まります。
黒岩中学校2年生 今村秀和
「わたしの好きな流れの清い祝子川の風景」
(講評)
祝子川の近景から遠景をのぞみ、変化に富む構成要
素をパターン化し、組み立てることで、迫力のある
景観表現となっています。
黒岩中3年生 甲斐凱己
「わたしの好きな妙地区のシンボル一本杉の立つ風
景」
(講評)
地区のシンボルとなっている一本杉の存在感を力強
くアピールした作品に仕上がっています。
坂本 毅
「わたしの好きな城山の門の風景」
(講評)
手前に描かれた石畳のある城外とそびえる石垣のあ
る奥の場内との間にあり、静かにたたずむ城山の門
の存在感を改めて感じさせる。























