五ケ瀬町鞍岡で「ぎおんさん」の愛称で親しまれる祇園神社(佐貫勝喜宮司)の夏祭りが7月15日、開催され、式典や神楽の奉納、ご神幸祭の他、「森巻き神事」と呼ばれる独特の儀式や、地元に伝わる太車(たいしゃ)流棒術などが奉納された。午後は雨模様となったものの、地元の氏子や関係者、児童生徒らが多数参加し、祭を楽しんだ。
祭は当日朝から、独特の「森巻き神事」で幕を開けた。氏子たちは茅(ちがや)の青草で縄をない、長い胴と太く編み込んだ「頭」をもつ「大蛇」を1対作り上げた。続いて境内の御神木2本にそれぞれ青竹で組んだ祭壇「橋」を組みあげると、「大蛇」は御神木に巻きつけるように祭られた。日本神話に登場する「ヤマタノオロチ」だという。スサノオノミコトが、そのオロチに酒を飲ませて退治する神話になぞらえ、茅のオロチに一夜作りのお神酒(甘酒)がたっぷりと注がれた。その昔、疫病流行を鎮めるために始まった300年以上の歴史をもつ神事だという。
午前10時半頃からは改めて式典が行われた。地元氏子や関係者、遠来の参拝客らおよそ100名が参列する中、式典は社殿で厳かに進められ、巫女舞が奉納された。続いて場を神楽殿に移し、鞍岡祇園神楽3番が奉納された。
神社の参道には、バザーのテントが並んだ。「鞍岡地域づくり協議会」の若者たちが中心になり、かつての賑わいに比べると寂しくなりがちな地域の祭を盛り上げようと準備したという。さらに地域伝統の棒術や薙刀を披露した鞍岡中学校生徒27人の他、地域の子供たちが多数参加。沿道ではたくさんの地域住民らが御神幸を見守った。平日であるにもかかわらず、みんな地域総出の祭を心から楽しんでいる様子だった。
残念な事にこの日は昼頃から天候が崩れ、午後1時半ごろから始まった御神幸も途中で中止になるなど行事に影響が出た。しかし雨にぬれながらも御輿を担いで神社に戻り、急な石段を最後まで「ワッショイ!ワッショイ!」と声が響かせながら登って行く子供たち姿には、地域の文化の中で育った子供たちのたくましさを感じずにはいられなかたった。


























