5月9日の朝刊各紙面はトヨタの8500億円営業損失、足利事件の高裁再鑑定などを大きく報じている。
すそ野の広い自動車産業でトップを走るトヨタの営業赤字は、影響も大きい。2007年3月期には日本企業として初の営業利益2兆円超となった大企業だが、今回の営業赤字額も国内上場企業で過去最大という。国内では販売促進のための減税策などが出ているが、北米市場を中心に海外での販売低迷が長引きそうだけに、厳しい状況は続きそうだ。関連会社も含めて関係者は多く、一刻も早い復活を祈るだけだ。
足利事件の高裁再鑑定では、有罪の決め手とされたDNA鑑定の結果が、再鑑定によって誤っていたことが明らかになったという。鑑定技術の進歩によるものだが、殺人罪などで無期懲役が確定している菅家受刑者に再審の道が開かれそうだ。無罪であれば、一刻も早い社会復帰を祈るだけだし、改めて人が人を裁くことの難しさを感じさせられた。
さて、朝日新聞第三社会面に「著作権料上乗せ拒否 地デジ録画機 パナソニック通告」という記事を見つけた。デジタル録画機の価格には、本体価格プラス著作権料として補償金が上乗せされているが、パナソニックはアナログチューナーのない新機種について「補償金の徴収に協力できない」と著作権管理団体に通知したというのだ。
記事によると、メーカー側は、地デジ録画は「ダビング10」などで技術的にコピー制御がされているので、補償金の対象でないと主張してきたが、現行の著作権法は補償金の対象について地デジ録画を外すと規定しておらず、メーカーに補償金徴収への協力を義務付けているという。
消費者から徴収された補償金はメーカー、補償金の管理協会などを通じて俳優ら権利者に支払われているそうで、録画機への上乗せ額は1台あたり数百円程度。東芝も同趣旨の考えを協会に伝えているという。
ほとんど劣化しないデジタルコピー全盛の世の中で、著作権者の利益を守るために補償金を先に徴収しておく必要性はあるのだろう。一方で、技術的にコピー回数を制限するダビング10があれば十分とするメーカー側の主張もうなずける。特に消費低迷、企業業績悪化という素地がある中で、少しでも安く売りたいメーカー、安く買いたい消費者の利益は一致する。
記事は8日の衆院文部科学委員会で石井郁子氏(共産)が取り上げた問題をピックアップしたもの。塩谷文部科学相は答弁で「問題がある」とメーカーを批判したという。しかし、高速道路通行料1000円が登場して、ECOカーには自動車取得税と自動車重量税を大幅減税してと、消費拡大のためには今やなんでもありの様相を呈してきているから、この補償金の上乗せ問題も今後、どう展開するのか分からない。















