高千穂町向山の秋元神社(後藤俊彦宮司)で昨年から進められて来た社殿の建替え工事がこのほど終了し5月6日、新社殿で「御造営落成式」が開催され、地元氏子はもちろん、県内外から多くの信者・関係者らが集った。
細く曲がりくねった道を延々と進み、ようやく秋元集落にたどり着いた。目指す秋元神社はここからさらに奥へとを進んだ村の外れの谷間にある。言うまでもなく地元秋元地区の氏神社だが、近年のスピリチュアルブームで人気を集める「スポット」の一つでもある。
建て替えられたばかりの鳥居をくぐり石段を上がりきると、真新しい白木の社殿が目に飛び込んで来た。玉砂利を踏んで中に入ると新鮮な木の香りが清々しい。
同神社のかつての社殿は100年ほどの歴史を刻んだ趣のあるものだった。とはいえ老朽化には逆らえなかったようだ。建替え事業全般を仕切った同神社建設委員長で神社の責任役員・飯干貞夫さんによると「雨漏りなどの傷みが目立っていた。地区の高齢化が進む中で、やるなら今しかない、と建替えに踏み切った」という。
平成19年から建て替え費用に充てるため各戸が毎月1000円の積み立てを始め、同時に信者・参拝者らから寄付を募った。すると、県内、隣県だけでなく、関東・東北、遠くは北海道まで全国からたくさんの寄付金が集まった。このうち100万円を越える大口の寄付が5件(最高額は210万円)だったというから驚きだ。
こうして資金の目処が立ったことから昨年から工事に着工した。7月には御神体を仮本殿に移した上で地元住民らの手によって旧社殿の取り壊し。その後、およそ半年かけて新しい社殿が完成した。境内には新しい鳥居や神楽殿も整えられ、この日の落成を迎えた。
新築工事を担当した(有)田崎利建築・田崎利久社長は「積雪で工程が滞り苦労した」と真冬の山間部での工事を振り返った。同社によると、新築した社殿は最も伝統的な「神明造り」を基本としつつ旧社殿の特徴などを反映させたもので、秋元地区産のスギ・ヒノキ材をふんだんに使っているという。
落成式では神楽殿で神楽4番が奉納された後、180人ほどが列席する中、新社殿での神事が厳かに執り行われた。餅まきの後は集落に場を移しての祝賀会となった。最初に挨拶に立った同神社の後藤俊彦宮司(高千穂神社宮司兼務)は新しい社殿を「地元の人々の心の結晶」と賞賛した。
祝賀会のアトラクションでは、同町在住のシンガーソングライター・平井邦幸さんが秋元地区を題材としたオリジナル曲「秋元の人、秋元の川」を披露し喝采を浴びるなど、地元出演者の歌や踊りで盛り上がった。
















