行縢おろしビュービュー 迫り来る巨大雲
1月23日の県北は、昼前から冷たーい風が吹き荒れた。強く吹くたびに「ヒュー、ヒュー」と、風の鳴る音が聞こえる。いわゆる「もがり笛」が、余計に寒さを感じさせる。
早朝は比較的気温も高くて風もなく、穏やかだったのに、同僚の「西の空に、いかにも雪を降らすような、すごい雲が現れましたよ」という言葉に、すぐさまカーテン開けてビックリ。まるで映画「コクーン」に出てくる巨大な円盤のような雲が、迫ってくるではないか=写真=。
それから1時間とたたないうちに、強風が吹き始めた。同じ県北でも、高千穂、五ケ瀬、椎葉などの山間町村は積雪をみるが、日向灘に面した延岡、日向、門川は、強風に混じって雪が降る、いわゆる「風花」となって、積もることはほとんどない。
県北の海岸部で雪が積もるのは、台湾の北の東シナ海に低気圧ができ、これが北東方向に進んで北から冷たい空気を呼び込んだときぐらい。このパターンは、春先に起こりやすい。
しかし、風花でも降る量が多いと、海岸部でもうっすらと雪化粧することがある。23日から25日にかけては、この冬一番の冬将軍の到来ということで、ヒョッとしたら雪化粧するかも。
それはそれとして、延岡地方では、北西の冷たいカラッ風のことを「行縢(むかばき)おろし」や「可愛岳(えのたけ)おろし」と、呼んでいる。行縢山は延岡市街地の北西約10キロにある海抜831メートル。可愛岳は同北約10キロにある727メートル。2つの山とも花崗班岩から成り、山体の北側は断崖絶壁になっている。可愛岳の方は、明治10年(1877)の西南戦争のとき、西郷隆盛が官軍のスキをついて突破したことで知られる。
このカラッ風、延岡の場合は五ケ瀬川の谷が「風路」となって、吹込んでくる。それが行縢おろし、可愛岳おろしになるわけだ。それにしても、今年は寒い。地球温暖化がウソのよう。全国でインフルエンザが流行中、用心を。














